学生の皆さんへ

こちらのウェブサイトをご覧いただきありがとうございます。
「記念日にはオペラを」というプロジェクトを始めるにあたり、当プロジェクトチームが考えたことを少しお話させていただきます。

2024年3月に、国連から2024年版「世界幸福度報告書(World Happiness Report)」が公表されました。この中には国別の「世界幸福度ランキング」が含まれており、日本は順位を4つ落として51位でした。
日本が順位を落とした理由は色々と言われていますが、上述の報告書を読んでみると日本の順位を下げている項目は、主に「人生の主観的満足度」(110位)、「寛容さ」(137位)でした。
評価基準の良し悪しはあれ、我々の社会が「人生の主観的満足度」や「寛容さ」という点でここまで低い順位に評価されるというのは何か理由があるような気がします。

考えてみると、SNSやネットでは、日々「詐欺」や「フェイクニュース」、「誹謗中傷」、「不正」や「汚職」といった言葉が踊っています。これまで学んできたことと、SNSやネットで起きているおかしなこととの落差に違和感を覚えたことはないでしょうか?
また皆さんの学生生活は、評価や注目されるポイントが限定されやすいというきらいがあります(例、勉強ができる、スポーツができる、イケメンである、ボンボンである等)。
そう考えると、もしかしたら皆さんの中には日常生活が「息苦しい」と感じている人がいるかもしれない、本プロジェクトがそういった人たちの息抜きになれたらいいな、と思いました。

オペラが制作され始めた400年前と比べると、我々個人の権利は大幅に保障されるようになり、技術も進歩しました。
しかし、オペラを観ていると、人間の周りは色々と変わったものの、人間の本質は大きく変わっていないな、と思うことが多々あります。

音楽、歴史、文学、哲学どこからでも入り口はあります。
オペラをちょっとした楽しみにしてもらえたら幸いです。
物には好き嫌いがありますので100人のうち2、3人の方でもいいと思っています。
それでも1学年に自分以外の誰かがいる計算になります。
そういう仲間を見つけたら、知識をひけらかし合うのではなく、色々な考え方や受け止め方ができることを共有して楽しんで頂きたいと思います。

もし皆さんが面白い楽しみ方を見つけたらぜひ教えてください。

最後に学生生活が充実したものになることをお祈りしています。